フライドポテトのバリエ展開で売上げが???

ちょっとした工夫で売り上げUPが期待できるなら、こんなに嬉しいことはない。フライドポテトなら手間もかからず、ソースの種類やアレンジの仕方だけでメニューを増やすことは比較的簡単なのでは。そこで、お酒も食も楽しむタイプの居酒屋系店舗に協力を依頼し、期間限定(1か月)で、“Plus 1 Fry(プラス・ワン・フライ)”キャンペーンを実施した。方法は、フライドポテトメニューが1種類のお店にキャンペーン期間だけフライドポテトをもう1種類、キャンペーンメニューとして差し込み式のメニューで提供した。

“Plus 1 Fry(プラス・ワン・フライ)”4つのメリット

前月比平均264%、最大355%を記録!

その結果、キャンペーン期間中のフライドポテトメニュー出数が平均で前月比264%を記録! 355%という驚きの数字を達成した店まで出現した。店も調査スタッフもビックリの結果となった。
しかもデータを見ると、キャンペーンメニューの注文数だけが増えたわけではないことが判明。元からあった定番メニューまで注文数が増えているお店が多い。フライドポテト全体の総数そのものが増えていたのだ。どうやら、バリエーションが増えたことで選ぶ楽しみが広がって相乗効果を生み出したようだ。

参加した店からは「ポテトの出数が増えた」「原価効率が良いので売り上げに貢献できた」と評判も上々。一方で、“Plus 1 Fry”を効果的に活用するには、食材の選択や手間をいかに効率よく設定するかがポイントだということもわかった。既存メニューとキャンペーンメニューのメリハリがあり、オペレーション効率を配慮したメニュー設定が成功の鍵となるようだ。

※キャンペーンは2016年5月に1か月間実施。同年3月の注文数と比較して換算。

※フライドポテトメニュー出数増加率(レギュラーメニュー出数+キャンペーンメニュー出数/月÷前月の出数/月)
※実施概要:調査店舗13店/実施期間 2016年5月(1カ月間)/米国ポテト協会調べによる

イベントで“Plus 1 Fry”を!

今や専門店まで登場し、超定番フードとして揺るぎないフライドポテト。ところが2種類以上のメニューを提供する店は意外と少ない。おそらくフライドポテトは定番のイメージが強いため、オーソドックスなメニューに絞ってしまいがちなのだろう。
とはいえ、トッピングやソースのちょっとした手間と工夫でバリエーションが可能なのがフライドポテトのいいところだ。他メニューで使っている食材を使えば仕入れ代にも負担がない。今回、実際に店で提供したメニューも紹介するので、次の季節や催事のイベントメニュー候補として検討してみてほしい。 “Plus 1 Fry”、話題性にも利益効率にも期待大のメニュー・プランと言えそうだ。